Chemical Sensors
Vol. 9, No. 2 (1993)
Abstracts
東アジア化学センサ会議の開催にあたって
山添 f
九州大学総合理工学研究科・教授
East Asia Conference on Chemical Sensors as a New Step toword Future Cooperation and Development
Noboru YAMAZOE
Kyushu Univ.
標記会議が電気化学協会創立60周年記念事業の一環として本年10月12日および13日の2日間、福岡サンパレスで開催されることになり、目下実行委員会を中心として鋭意準備が進められています。本会第17回化学センサ研究発表会を拡大する形で行われるこの会議の開催を二重の意味で、喜んでおります。第一は本会主催のこの会議が記念事業の一つとして期待されていることを示しています。第二は、化学センサ研究に従事する東アジアの研究者がこの会議ではじめて一堂に会することです。ヨーロッパ地域ではユーロセンサ会議が毎年開催され、これを軸としてセンサの研究開発が急速な発展を見ておりますし、また北アメリカ地域でも種々の研究者交流が極めて活発になされています。しかし、この種の交流がアジアではこれまで皆無に近い状態でした。どこにどういう人がいてどういう研究を行っているかをこのような会議でじかに知ることは、研究者間のよい刺激になるとともに研究協力のきっかけになるはずです。地球がぐっと小さくなった今、本会の働きかけでアジア地域における国際交流が開始されることは、まことに意義深いことと思われます。
この会議を組織する契機となったのは、一昨年5月韓国ソウル大学で開催された日韓化学センサシンポジウムでした。このシンポジウムには、本会から多数出席していただきましたが、会期中の懇談会で次回を日本側で開催するように韓国側から要請されました。その席上、本会側からこのようなシンポジウムを定期的に持つことは有意義ではあるが、化学センサ研究が日韓にとどまらず、中国、香港、台湾等でも活発化しつつある現状を考えると、このシンポジウムを二国間交流にとどめず、東アジア各国に拡大した形で開催するのがより望ましいのではないかとの提案を行いました。この提案に韓国側からも賛同が得られ、1933年本会議の日本開催が申し合わされた次第です。この会議の期間中、各国の代表者協議により、これにつづく東アジア化学センサ会議の各国持ち回りでの定期的な開催について合意がなされればと願っているものの一人です。このためにも今回の会議にはあまり経費をかけず、実質的な会議運営がなされるよう準備がなされつつあります。幸い、中国、韓国をはじめ、外国から多くの研究者の出席が予定されております。本会の会員各位におかれましても、是非多数ご出席を賜り、化学センサの研究開発を通したアジア地域の研究交流、連携に一層のご理解とご支援をお願い申し上げる次第です。
イオンセンサ
梅澤 喜夫・菅原 正雄・遠田 浩司・矢嶋 摂子・佐藤 準*・八木 謙一*・谷 幸則・西沢 精一
東京大学大学院理学系研究科
〒113 東京都文京区本郷7-3-1
*北海道大学理学部
〒060 札幌市北区北10条西8丁目
Chemical Sensors 1992/93-Ion Sensors
Yoshio UMEZAWA, Masao SUGAWARA, Koji TOHDA, Setsuko YAJIMA, Hitoshi SATO*, Ken-ichi YAGI*, Yukinori TANI, Seiichi NISHIZAWA
School of Science, The University of Tokyo
7-3-1 Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo 113, Japan
*Faculty of Science, Hokkaido University
Kita-ku, Sapporo 060, Japan
はじめに
本稿は1992年以降から1993年前半に発表されたイオンセンサに関する論文と総説を中心に電気化学センサ及び応用の両面から紹介する。近年の傾向として、分子認識化学を基礎とした新しい原理のイオンセンサや膜蛋白を用いるバイオ系イオンセンサが登場している。ここでは、従来からあるイオン選択性電極に加えて、これらの新しい化学センサ及びその関連論文も紹介する。
絶縁膜系電極とISFETの展開
伊藤 善孝
新電元工業(株)研究開発センター
〒357 埼玉県飯能市南町10-13
Development of Insulated Gate Electrodes and ISFET
Yoshitaka ITO
Shindengen Kogyo, R & D Center
Hanno-shi, Saitama 357, Japan
Conductor-insulator-semiconductor (CIS) structure can be two or three electric terminal devices in which there are the C-V method of CIS diode (two terminal) and the ion sensitive field effect transistor (three terminal). A silicon-planar type ion sensitive field effect transistor (SPISFET), can be used to an impedance transformation device, has been fabricated and tested in instability of its characteristic. It is also described that more recently the Light-Addressable Potentiometric (LAP) sensor was also added to the CIS device, in which the back of a wafer is illuminated from light-emitting diodes. The LAP sensors can be easy a large scale integrated sensor like a CCD.
第2回化学センサシンポジウム
山添 f(九州大学総合理工)
酒井 義郎(愛媛大学工学部)
定岡 芳彦(愛媛大学工学部)
今任 稔彦(九州大学工学部)
内山 俊一(埼玉工業大学工学部)
三浦 則雄(九州大学総合理工)
石原 達巳(大分大学工学部)
江頭 誠(長崎大学工学部)
大藪多可志(富山国際大学人文学部)
小林 哲彦(地球環境産業技術研究所機構)
春山 哲也(東京工業大学生命理工学部)
Symposium on Chemical Sensors II
-183 rd meeting of the Electrochemical Society Inc., co-sponsored by The Electrochemical Society of Japan with the cooperation of The Japan Society of Applied Physics-
May 16-21, 1993, Hilton Hawaiian Village, Hawaii, USA
第7回固体センサとアクチュエーターに関する国際会議
(6月7〜10日、パシフィコ横浜会議センター)
三浦 則雄(九州大学総合理工)
松口 正信(愛媛大学工学部)
清水 康博(長崎大学工学部)
勝部 昭明(埼玉大学工学部)
黒岩 孝明(山武ハネウェル(株))
佐藤 生男(神奈川大学工学部)
中本 高道(東京工業大学工学部)
The 7 th International Conference on Solid-State Sensors and Actuators
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